『リテラシーズ』17 [2015年9月刊]

目次

研究論文
日本語中級学習者の読解リテラシー指導の可能性について――「読む」から「伝える」への目標転換を通して/封靜宜(元・名古屋大学大学院)
教育研究ノート
内側から引き出されるコミュニケーションの必然性――フランスの大学日本語専攻課程における「『日本』と私の関係」を語る活動での一事例とその考察/原伸太郎(東京福祉大学)

研究論文

日本語中級学習者の読解リテラシー指導の可能性について――「読む」から「伝える」への目標転換を通して
封 靜宜(元・名古屋大学大学院)
キーワード:読解リテラシー,読みの目標,メタ認知
概要: 文章を読んでひいてはその内容を活用する読解リテラシーは重要な能力であるが,中級レベルにおける「読んで伝える」課題の効果,中でも「読む」から「伝える」へという目標の転換がどのように読解過程にかかわっているのかは,明らかにされていない。本稿は中級学習者の「読む」「伝える」における目標転換による読み方と理解の変化に焦点を当て,中級学習者における読解リテラシー指導の可能性を質的な手法で検討した。「読む」から「伝える」へ,という目標転換に伴った質の異なるメタ認知行動の生起により,知識・技能の使用幅が広がり,精密さ・巧妙さが高まり,理解が促進されるという事例が観察された。たとえ中級レベルであっても,「読解リテラシー」の育成は理解可能,実行可能な「伝達活動」を通して実現できるのではないかと思われる。
Entry:封靜宜(2015).日本語中級学習者の読解リテラシー指導の可能性について―「読む」から「伝える」への目標転換を通して『リテラシーズ』17,1-18. http://literacies.9640.jp/vol17.html#feng
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The possibility of reading literacy instruciton for intermediate level Japanese learners: The analysis of the change from “ reading purpose”to “ retelling purpose”
FENG, Chingyi (Graduate School of Languages and Cultures, Nagoya University [former])
PDF English [Abstract]

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教育研究ノート

内側から引き出されるコミュニケーションの必然性――フランスの大学日本語専攻課程における「『日本』と私の関係」を語る活動での一事例とその考察
原 伸太郎(東京福祉大学)
キーワード:海外の日本語教育,コミュニケーションの必然性,自分史,教室内の関係性,自己表現
Entry: 原伸太郎(2015).内側から引き出されるコミュニケーションの必然性―フランスの大学日本語専攻課程における「『日本』と私の関係」を語る活動での一事例とその考察『リテラシーズ』17,19-35. http://literacies.9640.jp/vol17.html#hara
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The inevitability of communication brought out from the inside: A case study in the activity to tell “The relationship of ‘JAPAN’ and me” practiced in a specialty course of Japanese at a university in France
HARA, Shintaro (Tokyo University of Social Welfare)
PDF English [Title & Keywords]

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