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リテラシーズリテラシーズ

リテラシーズ(Literacies)は,「21世紀の『日本事情』」(1~5号)の実績を踏まえ,新しいコンセプト「ことば・文化・社会の日本語教育へ」のもとで出発した研究プロジェクトです。密度の濃い研究会の設置,無料で広く公開するWEB版の論文誌および単行本の定期発行,国際シンポジウム開催など,今,目の離せない企画が目白押し。読者諸氏の積極的なご参加を歓迎します。

WEB版リテラシーズ

WEB版リテラシーズ』は,WEB上で全文公開している,「ことば・文化・社会の日本語教育へ」のコンセプトによる論文誌です。どなたでも投稿できます。投稿案内をご覧ください。

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【全文公開】『WEB版リテラシーズ』6(2)[2009年12月刊]

『WEB版リテラシーズ』6(2)

論文

「複言語状況におけるブリコラージュが意味するもの ― 工学系の2つの共同体における事例から」
村田晶子(コロンビア大学教育大学院)
The Meaning of Bricolage in Pruli-lingual Situations: The Analysis of Two Engineering Communities.
MURATA, Akiko (Teachers College, Columbia University).
キーワード: ブリコラージュ,寄せ集め,戦略
概要: 人の国際移動が加速化する中,異なる言語や文化を持つ人々がコミュニケーションを取り合い,相互理解を進めていくためには,1つの言語だけでなく,複言語,複文化その他のリソースを動員してコミュニケーションを取ることが求められる。本稿では,日本語の第二言語話者が取るそのような行為を,人類学において広く使われているブリコラージュ(Lévi-Strauss,1962/1966)という概念を用いて分析する。具体的には,大学院のゼミ,そしてITの職場において,留学生や外国人エンジニアが複言語,複文化,その他のリソースなど,使うことができるあらゆるリソースを寄せ集めコミュニケーションを取っている事例を分析し,ブリコラージュの実践がもたらす可能性を照射するとともにその実践の持つ難しさも分析する。
Entry: 村田晶子(2009).複言語状況におけるブリコラージュが意味するもの ― 工学系の2つの共同体における事例から『WEB版リテラシーズ』6(2),1-9.http://literacies.9640.jp/web01.htmlより取得.[BibTeX
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「プロセス的評価,主体的評価はどのような授業設計で可能か ― 学習者と教師が共に評価について考える意味をめぐって」
市嶋典子(早稲田大学日本語教育研究センター)
Which Class Design can Accommodate both Process and Independent Evaluation?: The Value and Significance of Evaluation for Learner and Teacher.
ICHISHIMA, Noriko (Research Associate Center for Japanese Language Waseda University).
キーワード: プロセス的評価,主体的評価,評価基準,相互自己評価活動,実践研究
概要: 本稿では,活動の一部として相互自己評価活動を組み込んだ日本語教育実践の分析を通して,教師と学習者が,いかに評価活動に関わったのかという実態を明らかにし,関係性を重視したプロセス的評価,主体的評価はどのような授業設計で可能なのか考察した。本分析を通して,教師と学習者,学習者間の評価観の異なりと衝突が契機になり,評価の意義が問い直され,評価基準が更新・共有されていったプロセスを示す。さらに,授業設計においては,教師にのみ許されていた評価基準の決定権を崩すこと,教師と学習者達の多様な解釈と価値観が交換しあえる場を設計することが重要な要素になることを主張する。
Entry: 市嶋典子(2009).プロセス的評価,主体的評価はどのような授業設計で可能か ― 学習者と教師が共に評価について考える意味をめぐって『WEB版リテラシーズ』6(2),11-20.http://literacies.9640.jp/web01.htmlより取得.[BibTeX
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教育研究ノート

「複合アイデンティティと日本語教育研究」
羽鳥(江頭)玲子(津田塾大学大学院文学研究科)
A Call to Introduce the Post-Structuralist Notion of Identities to Studies of Japanese as a Second Language in Japan.
HATORI (EGASHIRA),Reiko (Graduate Program in English Language and Literature,Tsuda College).
キーワード: 複合アイデンティティ,批判的日本語教育,権力,本質主義批判,言語・言説実践
概要: 権力関係に敏感な批判的日本語教育の立場から,本質主義批判に有効な概念として「複合アイデンティティ」を日本語教育研究に導入することを提案する。権力関係の中での言語・言説実践による構築物としてアイデンティティを捉える同概念の特徴と強みを整理し,今後の日本語教育研究における同概念援用の方向性について考える。
Entry: 羽鳥(江頭)玲子(2009).複合アイデンティティと日本語教育研究『WEB版リテラシーズ』6(2),21-26.http://literacies.9640.jp/web01.htmlより取得.[BibTeX
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【最新号】『WEB版リテラシーズ』6(1) [2009年6月刊]

『WEB版リテラシーズ』6(1)

論文

「共生日本語教育」における参加者の積極的共生態度の検証 ― PAC分析から見た意義と課題 / 半原芳子(お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科,AOTS横浜研修センター)
Positive attitude toward multicultural society by a participant of a multiculturally oriented JSL program: Significance and issues discovered through PAC analysis / HANBARA, Yoshiko (Graduate School of Humanities and Sciences, Ochanomizu University. AOTS Yokohama Kenshu Center).
キーワード: 多言語多文化共生社会,地域日本語教育,相互学習,内容重視の第二言語教育,積極的共生態度
概要: 本稿では,日本語母語話者住民と非母語話者住民の相互学習の一つである「共生日本語教育」(岡崎,2002)の実践を検証した。具体的には,教室への参加を通じ,自身の問題の解決に向け積極的な態度を示すようになった台湾出身の母親に着目し,その態度の実態をPAC分析(内藤,1997)で探った。結果,問題に対する積極的な姿勢と同時に不安と困難を示すクラスターが確認された。このことから,共生日本語教育の意義と課題を整理した。
Entry: 半原芳子(2009).「共生日本語教育」における参加者の積極的共生態度の検証 ― PAC分析から見た意義と課題『WEB版リテラシーズ』6(1),1-10.200x年x月x日 http://literacies.9640.jp/web01.html より取得.
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Discussion on the concept of ‘Criticality’ / YAMADA, Etsuko (Faculty of Liberal Arts, Sophia University).
「クリティカリティ」という概念の考察 / 山田悦子(上智大学国際教養学部)
Key words: beginners’ language studies, criticality, educational aims, higher education, skepticism
Abstract: This study investigates the concept of ‘criticality’ from two perspectives: an empirical study conducted in beginners’ Japanese language courses at a British University and a theoretical study based on Critical Pedagogy and Critical Thinking. Skepticism was identified as a fundamental nature of criticality and it can be developed to some extent in the grammar based courses. It is implied that beginners’ language studies can be located under the roof of higher education aiming at criticality development.
Entry: Yamada, E. (2009). Discussion on the concept of ‘Criticality’. Literacies WEB Journal, 5(2), 11-21. Retrieved October 11, 20xx, from http://literacies.9640.jp/web01.html
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WEB版リテラシーズ』5(2) [2008年12月刊]

『WEB版リテラシーズ』5(2)

論文

専門学校におけるクラス・コミュニティへの参加の意味 ― 日本語支援の目的と方法の転換 / 三代純平(日本学術振興会特別研究員,早稲田大学日本語教育研究科)
Meaning of Participation in Class Community at Vocational Schools: Change of Purpose and Methods of Japanese-Language Support / MIYO, Junpei (Research Fellow of the Japan Society for the Promotion of Science. Graduate School of Japanese Applied Linguistics, Waseda University, Tokyo).
キーワード: クラス・コミュニティ,専門学校,状況的学習論,ライフストーリー,韓国人留学生
概要: 専門学校に留学する留学生は増加傾向にあるが,その現状はよく知られていない。本稿では,専門学校に在籍する韓国人留学生へのライフストーリー調査から,専門学校における日本語支援の在り方を検討する。調査から,韓国人留学生にとって,クラスというコミュニティへの参加が専門の学びを支え,留学生活を充実させるために重要になっていること,そして,「日本語の問題」「境界意識の問題」によってそれが難しいと感じられていることがわかった。そのような問題を乗り越え,クラスへの参加を支える日本語支援が専門学校において求められている。
Entry: 三代純平(2008).専門学校におけるクラス・コミュニティへの参加の意味 ― 日本語支援の目的と方法の転換『WEB版リテラシーズ』5(2),1-9,200x年x月x日 http://literacies.9640.jp/web01.html より取得.
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実践と「教材」はどう結びつくのか ― 年少者日本語教育における「実践的教材論」の試み / 川上郁雄(早稲田大学大学院日本語教育研究科)
What are the most effective teaching materials for children learning Japanese as a second language?: Critical considerations on the development of teaching material for children / KAWAKAMI, Ikuo (Waseda University, Tokyo).
キーワード:年少者日本語教育,JSLの子ども,教材,実践,主体的な学び
概要: 近年,年少者を対象とした日本語教育教材が数多く開発されてきているが,その開発の中で,年少者日本語教育における「教材のあり方」に関する議論は必ずしも進んでいない。そこで本稿は,JSLの子どもへの日本語教育実践と教材の関係を,(1) 子どもの発達の観点,(2) 子どもの日本語能力の捉え方の観点,(3) 実践者の日本語教育の捉え方の観点から捉えることを提起し,学習者が主体的に学ぶときの教材と実践の関係性を動態的に捉える,年少者日本語教育の「実践的教材論」を主張する。
Entry: 川上郁雄(2008).実践と「教材」はどう結びつくのか ― 年少者日本語教育における「実践的教材論」の試み.『WEB版リテラシーズ』5(2),10-19,200x年x月x日 http://literacies.9640.jp/web01.html より取得.
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書評

ことばと文化の「標準」を批判的に「読む」ということ ― 『文化,ことば,教育 ― 日本語/日本の教育の「標準」を越えて』を読んで / 此枝恵子(School of Education, University of Massachusetts Amherst)
Critical "readings" of "standard" language and culture KONOEDA, Keiko (School of Education, University of Massachusetts Amherst).
Entry: 此枝恵子(2008).書評:ことばと文化の「標準」を批判的に「読む」ということ ― 『文化,ことば,教育 ― 日本語/日本の教育の「標準」を越えて』を読んで『WEB版リテラシーズ』5(2),20-24,200x年x月x日 http://literacies.9640.jp/web01.html より取得.
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WEB版リテラシーズ』5(1) [2008年6月刊]

『WEB版リテラシーズ』5(1)

論文

日本人支援者との協働による言語少数派の親の教育参加 ― 「母語・日本語・教科相互育成学習モデル」の実践から / 小田珠生(お茶の水女子大学大学院人間文化研究科)
Educational support for children from overseas with parental collaboration: Results of a class based on the "inter development and learning model of academic learning, the first language and the second language" / ODA, Tamaki (Ochanomizu University, Tokyo).
キーワード: 言語少数派生徒の親,言語生態学,母語,日本人支援者,協働
概要: 本研究では,言語生態学(岡崎,2007)の視点に立ち,日本において言語少数派生徒の親の母語による子どもの教育を継続させるためには,日本人支援者が彼らとどのような協働関係を築くことが必要かを探った。具体的には,ある生徒(ブラジル出身,中学2~3年生)の国語の支援授業における母語による学習(教材の母語による要約作文)場面で,親子のやりとりに困難が生じた際,日本人支援者が彼らをどのようにつないでいたかを明らかにした。
Entry: 小田珠生(2008).日本人支援者との協働による言語少数派の親の教育参加 ― 「母語・日本語・教科相互育成学習モデル」の実践から『WEB版リテラシーズ』5(1),1-9,200x年x月x日 http://literacies.9640.jp/web01.html より取得.
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WEB版リテラシーズ』4(2) [2007年12月刊]

『WEB版リテラシーズ』4(2)

論文

日本語教室でのクリティカル・リテラシーの実践へ向けて / 熊谷由理(スミス大学)
Towards incorporating critical literacy practices in a Japanese language classroom / KUMAGAI, Yuri.
キーワード: コミュニケーションスキル,文化,スタンダード,教科書,規範
概要: 本稿では,まず,従来の日本語学習においての読み書き教育の特徴をまとめてその問題点を提示し,クリティカル・リテラシーの視点から読み書き教育を再考する。その後,筆者が実際にアメリカの大学で既存のカリキュラムの中に組み込んだクリティカル・リテラシーの実践を二つ紹介し,今後,日本語教室でどのような形で,クリティカル・リテラシーが実践できるのか試案する。
Entry: 熊谷由理(2007).日本語教室でのクリティカル・リテラシーの実践へ向けて『WEB版リテラシーズ』4(2),1-9,200x年x月x日 http://literacies.9640.jp/web01.html より取得.
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ワークショップ型日本語教師研修におけるコーディネータの学び ― 研修参加者との場の共有化と対話を通して / 齋藤ひろみ(東京学芸大学)・池田玲子(東京海洋大学)・池上摩希子(早稲田大学)・河野俊之(横浜国立大学)
What the coordinators learned in a workshop for Japanese language teachers / SAITO, Hiromi, IKEDA, Reiko, IKEGAMI, Makiko, & KAWANO, Toshiyuki.
キーワード: ワークショップ,教師研修,コーディネータ,協働,学び
概要: 本研究は,日本語教師研修として実施したワークショップにおいて,そのコーディネータが,研修の企画・運営の過程で,何をどのように学んだのかを,コーディネータの内省資料をもとに分析することを目的とする。それによって,日本語教師研修の場を,新たな知が創造される場として捉え直し,反省的実践者(ショーン,2001)としての日本語教育実践者を育成するための研修のあり方について,論点を提供するものである。
Entry: 齋藤ひろみ・池田玲子・池上摩希子・河野俊之(2007).ワークショップ型日本語教師研修におけるコーディネータの学び ― 研修参加者との場の共有化と対話を通して『WEB版リテラシーズ』4(2),10-19,200x年x月x日 http://literacies.9640.jp/web01.html より取得.
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WEB版リテラシーズ』4(1) [2007年6月刊]

『WEB版リテラシーズ』4(1)

論文

「日本人のコミュニケーションスタイル」観とその教育の再考 ― アメリカの日本語教科書を例として / 佐藤 慎司(コロンビア大学)
Rethinking Japanese Communication Style / SATO, Shinji.
キーワード: コミュニケーションスキル,文化,スタンダード,教科書,規範
概要: ある言語/文化に特定のコミュニケーションスタイルに関する知識は研究者によって産出され,言語教師による指導を通して実際に学習者の所へ分配されることが多い。そして,その際には多くの場合,教科書が用いられる。本稿では日本人のコミュニケーションスタイルといった文化的知識を学習者に習得させ,それが定着しているかどうかを測定するといった発想の問題点を,アメリカの日本語の教科書を例にとって考える。
Entry: 佐藤慎司(2007).「日本人のコミュニケーションスタイル」観とその教育の再考 ― アメリカの日本語教科書を例として『WEB版リテラシーズ』4(1),1-9,200x年x月x日 http://literacies.9640.jp/21web/web01.html より取得.
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WEB版リテラシーズ』3(2) [2006年12月刊]

『WEB版リテラシーズ』3(2)

論文

多言語使用と感情という視点からみる,ある「誤用」 ― 定住外国人のエスノグラフィーから / 八木 真奈美(大阪大学)
An "error" from the perspective of multilingualism and emotions: Ethnography of a foreign resident / YAGI, Manami.
キーワード: 多言語使用,感情,誤用,家族,定住外国人
概要: 日本語ではいとこを妹と言えば,それは誤用である。しかし本稿の調査協力者であるさくらさんは,自分のいとこを妹と呼ぶ。はたして本当にさくらさんはことばの選択を間違えているのだろうか。本稿は,従来の日本語教育では誤用として訂正されるこの「妹」ということばを「多言語使用と感情」という新しい視点で捉え直し,このことばの背景にある調査協力者さくらさんの意味世界と「妹」ということばの関係を解き明かそうと試みた。
Entry: 八木真奈美(2006).多言語使用と感情という視点からみる,ある「誤用」 ― 定住外国人のエスノグラフィーから『WEB版リテラシーズ』3(2),1-9,200x年x月x日 http://literacies.9640.jp/21web/web01.html より取得.
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日本語教育における「クリティカル・リテラシー」の序論 ― 批判性・創造性の実現にむけたメディア・リテラシー論の可能性と限界 / アレクサンダー・アンドラハーノフ(早稲田大学大学院日本語教育研究科)
Introduction to theory of "Critical Literacy" in language education: Prospects and limitations of media literacy theory from the point of view of criticism and creativity. / ALEXANDER, Andrakhanov.
キーワード: 知識から能力,言語の恣意性,メディア,クリティカル・リテラシー,メディア・リテラシー
概要: 近年,日本語教育では,知識から能力へのパラダイム転換が行われている。この転換の目的は,日本語教育の最終的な目標である学習者の言語活動による文化・社会の形成という行為を多様性にむけて解放することであるが,そのためには言語を「物そのもの」と同一視するのでなく,メディアとして用いなければならない。
本論ではこの点に着目し,言語をメディア情報として運用する能力を「クリティカル・リテラシー」として提示する。メディア・リテラシー論の考え方にしたがえば,このクリティカル・リテラシーに必要な能力とは,批判性と創造性である。これらの能力を育成するためには,日本語教育の場でメディア・リテラシー活動を実施することが有効であると考えられるが,その場合はいわゆるマスメディアだけでなく,言語そのものもメディアであるという観点の強調が不可欠である。
Entry: アレクサンダー,A.(2006).日本語教育における「クリティカル・リテラシー」の序論 ― 批判性・創造性の実現にむけたメディア・リテラシー論の可能性と限界『WEB版リテラシーズ』3(2),10-17,200x年x月x日 http://literacies.9640.jp/21web/web01.html より取得.
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留学生・日本人大学生相互学習型活動における共生の実現をめざして ― 相互行為に現れる非対称性と権力作用の観点から / 杉原 由美(お茶の水女子大学大学院人間文化研究科)
A strive towards multiculturalism via class activties between foreign and Japanese university students. / SUGIHARA, Yumi.
キーワード: 多文化共生,非対称性,権力作用,相互行為,会話分析
概要: 本稿は,留学生・日本人大学生の相互学習型活動において共生を実現する示唆を得るために,グループディスカッションの相互行為を対象として,母語話者と非母語話者としての非対称性と権力作用に注目しエスノメソドロジーの会話分析の視点から分析を行うものである。結果,その場に違和感なく浸透している非対称性があることと,その非対称性と具体的に現れた力の行使がつながっていることを示すことによって,誰もが行いそうなありふれた行為が権力作用につながっているという自覚と,そうした微細な権力行使へと巻き込まれることへの警戒感を喚起した。
Entry: 杉原由美(2006).留学生・日本人大学生相互学習型活動における共生の実現をめざして ― 相互行為に現れる非対称性と権力作用の観点から『WEB版リテラシーズ』3(2),18-27,200x年x月x日 http://literacies.9640.jp/21web/web01.html より取得.
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書評

「共生社会」実現への対話を触発する ― 植田晃次・山下仁編著『「共生」の内実 ― 批判的社会言語学からの問いかけ』 / 三代 純平(早稲田大学日本語教育研究センター)
To inspire us to discuss the realization of cooperative human relations. / MIYO, Junpei.
Entry: 三代純平(2006).「共生社会」実現への対話を触発する ― 植田晃次・山下仁編著『「共生」の内実 ― 批判的社会言語学からの問いかけ』『WEB版リテラシーズ』3(2),28-32,200x年x月x日 http://literacies.9640.jp/21web/web01.html より取得.
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WEB版リテラシーズ』3(1) [2006年6月刊]

『WEB版リテラシーズ』3(1)

論文

日本語教室における「論争上にある問題」(controversial issues)の展開についての試論 ― 「日中関係の悪化」を例として / 有田 佳代子(敬和学園大学人文学部)
Facilitating discussion of controversial issues in Japanese language classes: "Deterioration in Japan-China relations" as an example. / ARITA, Kayoko.
キーワード: 論争上にある問題(controversial issues),言語教育と政治,問題発見解決学習,日中関係,歴史認識問題
概要: 人種差別,性差別,民族や宗教の対立,テロ活動,南北の不平等,環境破壊と開発など,学習者を取り巻く現実世界における様々な対立や確執の背景となる問題,したがってその多くが政治の俎上に上りやすい問題を,「論争上にある問題」(controversial issues)として位置づけ,その日本語教室での展開について考察する。新しい「国際関係」は,いま・ここにいる私たちひとりひとりが作り出していくものであるなら,日本語教育における問題発見解決学習の考え方は,その場を作り出すためのひとつの可能性であり,その実践事例として「日中関係の悪化」をテーマとした学習者の作業の軌跡を報告する。
Entry: 有田佳代子(2006).日本語教室における「論争上にある問題」(controversial issues)の展開についての試論 ― 「日中関係の悪化」を例として『WEB版リテラシーズ』3(1),1-10,200x年x月x日 http://literacies.9640.jp/21web/web01.html より取得.
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「国際化」の中の「逸脱した日本語」について / 須田 風志(大阪大学言語文化研究科)
The languages deviating from Japanese' in the context of 'internationalization'. / SUDA, Kazashi.
キーワード: 包摂,排除,同一性,逸脱,同化主義
概要: 1980年代中盤以降,「日本語の国際化」という認識が広く共有されつつある。この「日本語の国際化」という議論においては多くの場合,いわゆる「逸脱した日本語」にいかに対処していくかという問題が取りあげられている。本稿においてはこの「逸脱した日本語」が,「日本語の国際化」という文脈の中で,どのようにして表象されてきたのかを分析していく。その分析を通じて,これらの表象には同化主義が織り込まれていることを明らかにする。
Entry: 須田風志(2006).「国際化」の中の「逸脱した日本語」について『WEB版リテラシーズ』3(1),11-20,200x年x月x日 http://literacies.9640.jp/21web/web01.html より取得.
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多文化共生指向の日本語教育実習生による反対意見表明の変化 ― ティーチャー・コミュニティー構築の過程から / 平野 美恵子(お茶の水女子大学国際教育センター)
Disagreement among native/non-native Japanese teachers oriented to multicultural coexistence: The trajectory of their teacher community development. / HIRANO, Mieko.
キーワード: 協働型日本語教育実習,多様な言語文化背景,反対意見表明,第三の新たな規範,対話
概要: 本稿では,多文化共生指向の協働型日本語教育実習を取り上げ,日本語母語話者・非母語話者実習生間の話し合いを反対意見表明に焦点を当てて分析した。その結果,当初母語話者は暗示的に,非母語話者は明示的に反対意見を述べる傾向にあったが,次第に両者の反対意見の行動様式が近づき,さらには,反対意見を契機に互いに折り合いをつけて協働的な意思決定を行っていたことが分かった。
Entry: 平野美恵子(2006).多文化共生指向の日本語教育実習生による反対意見表明の変化 ― ティーチャー・コミュニティー構築の過程から『WEB版リテラシーズ』3(1),21-31,200x年x月x日 http://literacies.9640.jp/21web/web01.html より取得.
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理論と実践における「異文化間言語学習」の問題 ― オーストラリアにおける年少者日本語教育の事例から / 太田 裕子(早稲田大学大学院日本語教育研究科)
The problems of the theory and practices of "Intercultural Language Learning": A case study of Japanese language education for children in Australia. / OTA, Yuko.
キーワード: 異文化間言語学習,第三の場,年少者日本語教育,言語教育政策,オーストラリア
概要: 本稿はオーストラリアの言語教育政策に採用され実施が始まっている異文化間言語学習について,クィーンズランド州の小学校での日本語教育実践をケーススタディに,理論と実践に共通する問題点を論じた。その問題は,個人対個人のインターアクションが重視されない点,文化を国や言語集団で類型化し,観察の「対象」として捉えている点である。この問題を乗り越えるために,相互理解,関係性構築を行う力が異文化対応能力であるという視点から,異文化対応能力育成を目指す言語教育に対し,三つの観点を提案した。
Entry: 太田裕子(2006).理論と実践における「異文化間言語学習」の問題 ― オーストラリアにおける年少者日本語教育の事例から『WEB版リテラシーズ』3(1),32-40,200x年x月x日取得 http://literacies.9640.jp/21web/web01.html より取得.
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教育研究ノート

「複数言語主義・使用・状況」の可能性 ― 欧州評議会の動向とヨーロピアン・スクールの試み / 山川 智子(東京大学大学院総合文化研究科)
The potential of "Plurilingualism": Challenges in the Council of Europe and European school practices. / YAMAKAWA, Tomoko.
キーワード: 「複数言語主義・使用・状況」,欧州評議会,言語意識教育,ヨーロピアン・スクール
概要: 欧州評議会の言語教育に関する取り組みは,地理的・歴史的にも遠く離れてはいるものの,日本の言語教育でも,特に目標設定や言語意識教育の側面において参考になる部分が多いと考える。そこで本稿では,欧州評議会の提唱する「複数言語主義・使用・状況」という考え方とその可能性について述べ,ヨーロピアン・スクールにおける言語意識教育の試みを紹介し,日本への適用可能性を考えるにあたっての議論の題材を提供したい。
Entry: 山川智子(2006).「複数言語主義・使用・状況」の可能性 ― 欧州評議会の動向とヨーロピアン・スクールの試み『WEB版リテラシーズ』3(1),41-46,200x年x月x日 http://literacies.9640.jp/21web/web01.html より取得.
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WEB版リテラシーズ』2(2) [2005年12月刊]

『WEB版リテラシーズ』2(2)

論文

戦後の日本語教育における思想的「連続性」の問題 ― 日本語教科書に見る「国家」,「国民」,「言語」,「文化」 / 田中里奈(釜慶大学校日語日文学部)
Problematic continuity over the postwar period in an ideological realm of japanese language teaching: contents analysis of “State”, “Nation”, “Language” and “Culture” in textbooks. / TANAKA, Rina
キーワード: 教育内容,内容分析,「括り」,日本語教科書,思想的「連続性」
概要: 本稿は,日本語教科書を対象に通時的に内容分析を行い,戦後の日本語教育における,「国家」,「国民」,「言語」,「文化」に関する教育内容の変遷を明らかにしたものである。その結果,4つの時期区分から成る教育内容の変遷が得られた。しかし,同時に,個々の記述の質的分析により,そうした教育内容の「変化」の根底には,「国家」,「国民」,「言語」,「文化」に関して,個々の中身を固定化し,その外側の「括り」を絶対化する思想的「連続性」が存在していることも明らかとなった。今後はその表面的な「変化」は何によってもたらされ,また,その根底にある思想的「連続性」は何によって維持されているのかを明らかにしていく必要がある。
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『欧州共通参照枠』における agent / acteur の概念について / 姫田麻利子(大東文化大学外国語学部)
On the concepts of "agent/acteur" introduced in Common European Framework of Reference for Languages / HIMETA, Mariko
キーワード: 言語教育,学習者,agent social, acteur social,文化間仲介者
概要: 外国語学習者に対する新しい定義として『欧州共通参照枠』英語版にはsocial agent,仏語版にacteur socialがそれぞれ導入された。仏語において現在流通するagentacteurの差異を考慮した上で学習者をあえてacteurと呼ぶのであれば,目標社会における行動の枠組みをあらかじめ規定して,彼らをそこに閉じ込めることはできない。言語教育の責任はむしろ,用意された規定の恣意性を明らかにしながら,学習者それぞれの内にもある所属社会・目標社会に関する恣意的な規定に,彼ら自身で気づく権利を返すことにあるだろう。
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韓国外国語高校における批判的日本語教育の試み / 三代純平(仁川外国語高校日本語科)
The Attempt of Critical Japanese Language Education in a Foreign Language High School in Korea / MIYO, Junpei
キーワード: 外国語高校,批判的日本語教育,意識化,学校,学び
概要: 本稿は,韓国にある外国語高校における日本語教育の実践報告である。まず,韓国の高校教育,特に外国語高校における日本語教育の教育目標として野元(1996)が提唱する批判的日本語教育の理念を取り入れる意義について述べる。そこで,日本語教育を通じて世界を批判的に読み,現実社会で直面する課題を解決する力を育成する必要性を論じる。さらにその力の育成を目標として筆者が2004年度に行った実践「学校で何を学ぶか」を紹介・考察する。考察では,学習者4名の「学校で何を学ぶか」に関するレポートの考察を通して,彼らの個別の学びのあり方を紹介すると共に,「学び」を批判的に再考するためには,その「方法」と「質」を問い直すことが重要であることを明らかにする。
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書評

慣習と創造活動の間で ― 『考えるための日本語』を読んで / 佐藤慎司 (Columbia University, East Asian Languages and Cultures)
Between Convention and Creativity / SATO, Shinji
出典: 細川英雄+NPO法人「言語文化教育研究所」スタッフ(2004).『考えるための日本語 ― 問題を発見,解決する総合活動型日本語教育のすすめ』明石書店.
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WEB版リテラシーズ』2(1) [2005年7月刊]

『WEB版リテラシーズ』2(1)

論文

母語話者による非母語話者のステレオタイプ構築 ― 批判的談話分析の観点から / Ohri Richa
Stereotyping of non-native speakers by native speakers of Japanese --- A critical discourse analysis approach / Ohri Richa
キーワード: ステレオタイプ,定住型日本語非母語話者,他者,差異,批判的談話分析
概要: 本稿では,母語話者と非母語話者の共生を目指す相互学習型活動の場を対象に母語話者による非母語話者のステレオタイプ構築に注目し,それが両者の相互行為に与える影響について論じる。Hall (1997)が提案する表象行為としてのステレオタイプの枠組みに基づき,批判的談話分析の方法論を用いて分析し,考察を述べる。そして,このようなステレオタイプに対するリテラシーが現在の地域の日本語教育にとって重要な課題であることを主張する。
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討論

編集委員からの2つの「論点」 / 「リテラシーズ」編集委員会
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編集委員からの2つの「論点」について / Ohri Richa
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WEB版リテラシーズ』1(2) [2004年12月刊]

『WEB版リテラシーズ』1(2)

論文

個人から考える「文化」・「社会」 ― ラング・パロール往還文化論の実践 / 三代 純平
キーワード: ラング・パロール往還文化論,「日本事情」教育,多様性,言語文化,この私
概要: ラング・パロール往還文化論とは,言語とのアナロジーで,個人の思考や表現の総体,個人の有する文化をパロール文化とし,一方で,集団の有する習慣や思考傾向などの文化をラング文化とし,その往還関係から文化を考えようとするものである。この論に基づき,筆者は「日本事情」教育は,個人個人が集団の社会とどのように関わっていくかを考える場であるべきだと主張した(三代,2003c)。本稿は,その実践として,学習者が実際に日本で生活する人に個人的にインタヴューをすることを通じて日本社会の多様性を自覚することを目指した「言語文化」というクラスを検証する。4 人の留学生がこの活動を通じて文化をどのように捉えるようになったかという変遷から,この実践の意義と問題点を明らかにする。
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対話教育としての日本語教育についての考察 ― 〈声〉を発し,響き合わせるために / 矢部 まゆみ
キーワード: 対話,声,バフチン,フレイレ,問題発見解決学習
概要: 本稿では,日本語教育において涵養していくべきリテラシーとして,〈対話力〉とは何かを,バフチン,フレイレの対話についての論考を踏まえて検討する。近年,試みられている「問題発見解決学習」(細川,2002;細川,2003a;細川,2003b)の枠組みでの実践を「〈声〉を発する」「他者の〈声〉と向き合う」「新たな意味を編成する」「変容する」といった対話のプロセスと照らし合わせて分析する。
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教育研究ノート

クリティカルペダゴジーと日本語教育 / 佐藤 慎司
キーワード: クリティカルペダゴジー,学習理論,学校教育,対話,批判的思考
概要: 本稿では現在の学校教育の一環としての日本語教育が抱えているカリキュラム,シラバス,目標の持つ問題を明らかにした後,広い教育学の文脈から日本語教育学の問題点を見直す試みを提案する。教育学のクリティカルペダゴジーというアプローチを簡単に紹介し,その視点から 1. 教育者が学習者と真の対話を試みる,2. 既存の知識の枠組みを超えた批判的思考を意識した日本語教育を提案する。
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WEB版リテラシーズ』1(1) [2003年12月刊]

『WEB版リテラシーズ』

論文

ラング・パロール往還文化論序説 ― 新しい「日本事情」教育の可能性 / 三代 純平
キーワード: 「日本事情」教育、「個の文化」、「この私」、ラング・パロール往還文化論
概要: 本稿ではまず「日本事情」教育がどのような文化観で何を育成しようとしてきたのかを概観し、その問題点を明らかにする。さらにそれを踏まえ、筆者の文化論であるラング・パロール往還文化論という理論を説明し、新しい「日本事情」教育において、パロール文化からラング文化を考えることが意味を持つことを主張する。そして、ラング・パロール往還文化論を基にした新しい「日本事情」教育で育成される力とは、社会、文化の中で自己のアイデンティフィケーションを行う能力であることを述べる。
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日本語教育における学習者主体 ― 日本語話者としての主体性に注目して / 牛窪 隆太
キーワード: 多様化,学習者の主体性,「学習者中心」,「学習者主体」
概要: 学習者の多様化に伴って、学習者中心、及び学習者主体である授業の必要性がいわれてきた。しかしながら、その前提となる「学習者の主体性」とはなんであろうかと考えたとき、明確な提示がなされているとはいえない。そこで本稿では、オーディオリンガル・メソッドにおいて失われていた「学習者の主体性」の多義性に注目し、日本語教育で従来もてはやされてきた「教室-学習者」間での主体性のみを追及することの限界性を指摘する。その上で、教育学の議論から「日本語-学習者」間での主体性をとらえなおすことを提案し、「学習者主体」を考察する。
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留学生に対する日本人協力者の個人化した説明が談話の展開に与える影響 / 鈴木 伸子
キーワード: 接触場面,話段,相互テーマ展開構造,「意義」と「意味」
概要: 日本事情を学ぶ留学生と日本人協力者の接触場面では、しばしば日本の文化的な話題が取りあげられて協力者が説明をすることがある。本研究は、その時に現れる社会一般的な観点と個人的な観点の二種類の説明が談話の展開に与える影響を質的に分析した。分析の結果、文化的な話題の場合は、社会一般的な発話に較べて個人的な発話のほうが談話の展開を促す傾向のあることがわかり、日本事情で教授すべき文化について有益な示唆を得た。
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研究ノート

識字教育と日本語教育を結ぶための文献紹介 / 田中 里奈・牲川 波都季
キーワード: 社会教育 識字教育 パウロ・フレイレ 野元弘幸 識字の暴力
概要: 日本語教育は、近年、他分野からイデオロギー上の批判を受けている。その批判に応えるためには、他分野の指摘を理解するととともに、日本語教育が社会に作用するものだということを受けとめ、社会の中でどのように機能していくべきかを模索する必要があるだろう。社会教育で行われてきた識字教育の理念や実践は、その模索に大きなヒントを与えてくれる。本稿では、主に、パウロ・フレイレと野元弘幸の著作を取り上げ、識字教育や識字教育に基づく日本語教育実践を紹介する。
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